Category : 書評

「Web制作者のためのSassの教科書」は、初心者から上級者までお勧めできる一冊

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Web制作者のためのSassの教科書 これからのWebデザインの現場で必須のCSSメタ言語

著者の平澤さん、森田さんから献本いただきました! ありがとうございます!

本書は、Sassの初心者から上級者までお勧めできる一冊です。以下の状態の人には、特にお勧めできるでしょう。

  • Sassを使ってみたいけど、いまいち挑戦できない
  • ネストや変数、extend や mixin は使ってるけど、他の機能も気になる
  • Sassは実務である程度使ってるけど、使いこなしの幅を広げたいので、他の人が書いたコードを見たい

Sassを使ってみたいけど、いまいち挑戦できない

最初の方を読むと、「これは初心者向けの本かな?」と感じるかもしれません。本書のSass導入解説は、そう思える程に親切丁寧なのです。
どれくらい丁寧かと言うと、インストールだけで 11 ページも使っていたり、スクリーンショットには Win と Mac の両方(フォルダのスクショまで!)が載っていたりする程です。

「Sassを使ってみたいけど、いまいち挑戦できない」人は、本書の言うがままに進めれば、問題なく Sass の導入ができるでしょう。

ネストや変数、extend や mixin は使ってるけど、他の機能も気になる

本書は初心者に優しい本ですが、それだけではありません。中級者以上にとっても読み応えのある本です。

Sass の機能としてよく挙げられるネスト、変数、extend、mixin 以外にも、if や for、while、each による制御構文、関数の定義、デバッグ用の機能なども紹介されています。

「ネスト、変数、extend、mixin 以外の機能が気になる」という人は、高度な機能を紹介してる第4章を読むと良いでしょう。

Sassは実務である程度使ってるけど、使いこなしの幅を広げたいので、他の人が書いたコードを見たい

著者の平澤さんもご自身のブログで言ってますが、5章では実際の業務で使っているコードが多く載っています。

CSS3 によるアニメーション、CSS スプライト、グラデーション、高解像度端末との画像の出し分けなどの具体的なコードから、scssファイルの分け方、複数人での作業のコツ、CSSで制作したサイトをSassに切り替える方法などの、運用のポイントまで載っています。
これらの情報は、中級者や上級者でも得るものがあるのではないでしょうか。

「他の人が書いたコードを見たい」という人は、第5章を読むと幸せになれるでしょう。

また、技術書選びは自分とマッチするかどうかが重要です。書店で試し読みができればベストですが、Amazonなどで購入する場合は、事前にWeb制作者のためのSassの教科書 - 公式サポートサイトで内容を確認すると良いでしょう。

書評:Sass入門 より効率的なCSSコーディング

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Sass入門 ~より効率的なCSSコーディングの書評記事です。献本ありがとうございます。

本書は、Sass に関わる全ての人に薦めたい一冊です。

初心者も安心

本書は次のような方を主に対象としています。

  • CSSをもっと早く、効率的に書きたい、管理したいと思っている方
  • Sassのことを知らない、もしくは少し知っていて使ってみたいと思っている方
  • Sassを始めてみたがうまく使えているのか分からない方
Sass入門 ~より効率的なCSSコーディング

「はじめに」の以上の部分からも分かるように、未経験者から既に使っている人まで、多くの人に向けた内容になっています。
Sass に関する日本語の情報と言うと、「何ができるか?」といった基礎的な内容が多いように感じていたのですが、本書は基礎知識からかなり深い知識までを広くカバーしています。

また、「ターミナル」の補足説明を「黒い画面」とするなど、プログラムにあまり接しない人に向けた配慮が見られます。いわゆるHTML・CSSコーダー / マークアップエンジニアに向けた内容であることが感じられます。

環境導入の解説も丁寧に行われています。Windows と Mac のそれぞれで一ステップごとにスクリーンショット付きで解説されているので、初めての人でも問題なく導入できるでしょう。

上級者も満足

一方で、@mixin や @extend や制御構文などは、かなり突っ込んだ内容まで載っているので、既に Sass を使っている人でも、この辺りはかなり読み応えがあるのではないでしょうか。

他にも、実用的なサンプルや運用のテクニック、フレームワークである Compass まで載っているので、まさにおはようからおやすみまで、おとなもこどももおねーさんも使える一冊と言えます。

媒体について

本書は現在()のところ、電子書籍のみです。電子書籍と言うと iPad などのタブレットで読むイメージがありますが、Gihyo Digital Publishing上で PC などのブラウザで読むこともできます。サンプルコードを手軽にコピペできるので、これは嬉しいですね。